京都市内に観覧車があるってこと、ご存知でしょうか…?
何回か京都には遊びに行っているのに、目立つ展望系といえば京都タワーくらいしか思い出せない私は、ひとまず朱色が美しすぎる平安神宮にきてみた。観覧車はこの辺りにあるんだって。まだ見えないけれども。
玉砂利を足裏全体に踏みしめつつ参拝をすますと、傍らに絵馬を見つけた。書いてみよう。こんな神聖な場所でこんなお願いどうかと思わないでもないけれど、私の願望は本気だし、神様を大目に見てくれるよね?
「 ぼっちで観覧車 100ヶ所達成できますように 」
さて今日のぼっち観覧車の旅は、平安神宮からのスタートです!
【59】「京都市動物園・観覧車」(京都府京都市)
5分ちょい平安神宮から歩くと、先ほどとは打って変わりポップな看板が出迎えてくれる。観覧車があるという「 京都市動物園 」にやってきた!
2015年秋にリニューアルを終えたということで、よくある市営動物園にはない垢抜けた雰囲気が漂っている。これが逆に不安になってきたよ。まだ姿が見えぬそれは、昭和31年製の懐かしさMAXのシロモノなんですが…洗練された場所に合うのだろうかー。
大人600円で入園。事前にネットで動物園の真ん中あたりにあることは掴んでいたから、地図は見ずに適当に向かってみよう。
みーつけた!緑色の観覧車!
動物たちがいるところから、ぽっかり空いたように別世界が広がっている小さな空間・遊園地ゾーン。子供汽車・回転ボート・観覧車・バッテリーカー。これだけの遊園地は、その懐かしさにワクワクする響きでリニューアルの波を拒んできた感がある。変に洗練されていないで良かった、最高だよおい。
骨組みが緑単色に対して、上半分吹きさらしタイプのゴンドラは、緑・黄・ピンク・青の4色12台。乗降口側には妙にリアルな動物イラスト。裏側は無地の代わりに1~12の番号がついている。
やばいぞ写真撮っているだけで興奮してきた。このまえ栄で似たような観覧車に乗れなかったから、欲求が溜まっているみたい。1回200円。のりもの券の券売機でチケットを手に入れよう。
出てきたのは、のりもの券という名のコイン!ライブハウスのドリンクチケットがコインだった事は何度もあるけれど、観覧車でははじめて。さらに「 NK 」とそれを囲む「 U 」のロゴは、ここの遊園地を運営する「 日本科学遊園株式会社 」の頭文字でしょう。オリジナルじゃん!
よし、乗りましょう。ゴンドラに乗り込むところまで段差がない以上に、乗り場まで地続きのコンクリートで繋がっているのすごい。さらに言うと乗り降りしやすいようUの字型になっているのが定型的な乗り場は、地面自体を絶妙にカーブさせて対応。
腰をかがめないと骨組みにぶつかる設計も加えて、イマドキじゃない観覧車感、大好きだ。
係のおじさんに、1人ですと言いながらコインを渡すと、観音開きの扉を開けてくれる。で、乗り込むとこれまたもっとイマドキじゃないものに出会う。揺れるのだ!
観覧車ってこんな揺れたっけ?レベルでガタガタ揺れる。古くて壊れそう..という怖い感じでは断じて無くて、安心感ある横揺れだから大丈夫なんですがね。
鴨川のほとりで等間隔に並ぶ(※)のも良いけれど、ドキドキ観覧車もどうです? 三条京阪駅から1駅目( 東山駅 )ないしは2駅目( 蹴上駅 )が最寄ですしここ。
( ※ 夕刻過ぎになると鴨川沿いに集うカップルたちが自然と等間隔に座ること。この現象は森見登美彦さんの小説で知って以来憧れているのですが…ががが。)
と、いくらか撮影していたらもう頂上。実測値で1周2分50秒。揺れるわりには案外スピード出るのです。満喫するヒマなく一瞬で終わるので、眺望案内しちゃいましょう!
まずは真下に見える遊具から。灯台を回る5隻のお船は「 回転ボート 」。小さいころボートの絵描かされると、だいたいこの形書いてた。典型的だね。
遠くには、京都タワー発見。小ぶりな観覧車でもランドマーク見つけられてよっしゃ!と連写しているとすぐ骨組み様が邪魔してきました。ほねぇー!?
あとは、森を携えてでーんと建っている茶系のやつは「 ウェスティン都ホテル京都 」。木々に囲まれ園内の動物たちは見えにくいけれど、動物園の先にはこれまた格式高い茶色のやつ「 京都市美術館 」が視界に入ります。これだけ見えれば充分ですよね~
あっという間の3分弱。降り際「 すごい揺れるんですね? 」と係のおじさんに話しかけたら「 今とは基準が違うから~ 」と。知らない土地で年季が入った列車に乗ると、ありえない揺れ方する時あるのだけれど、観覧車界も60年で随分進化をしたのですね。
この一角だけ時代に取り残されたような。でもそれを単純に古くさいとの理由で周りに合わせ綺麗にしなかったからこそ、2分50秒のタイムトリップをした気分にさせる最高の遊具が出来上がったのです。
遊園地の閉園理由で最大なものは、古くなった。からではなくて、来場者の減少。ここはリニューアルされ入園者数が増加している動物園本体とうまく共存できている奇跡的な物件ではないでしょうか。
レトロなもの。これはオトナが判断するもので、小さい子はそれがレトロだろうが最新機種だろうが素直に楽しいかどうかで笑顔になってくれるもの。帰り際、子供たちの声で賑わう遊園地を眺めてそう思いました。
ただここでも、お子さんにとっては観覧車より、速さが伝わりやすい「 子供汽車 」に人気が集まっているのをみて、観覧車ファンにとっては苦笑せざるを得ませんでしたw
今回は、好きすぎてちょっと真面目な回になりましたね。末永く残ってほしい…この想いを胸に近くを通ったらまた乗りに行きたいとおもいます!
あと、観覧車の魅力をですねえ、世のお父様お母様、幼稚園保育園小学校の先生様、どうかどうか教育してあげていただきまし( 割愛 )
( 訪問日:2017年7月30日 )
( リンク )「 京都市動物園 」公式ホームページ
岡崎の観覧車は、以前、大阪の朝日新聞の連載、「勝手に関西遺産」で取り上げられました。読まれたかもしれませんが、次のサイトで読むことができます。
私のサイトは、現在、事情あって一部をクローズしていますので、検索できなくてごめんなさい。
http://www.asahi.com/kansai/travel/kansaiisan/OSK200806190015.html