高原へいきたい。
暑くなりすぎという理由で、至るところの観覧車が運転停止した2018年猛暑。
どこか涼しい場所でのんびりしたいなあ。などと観覧車リストをスクロールしていたら、これだという場所で手が止まりました。
「 妙高サンシャインランド 」
日差しは勘弁だが、惹かれたのは” 妙高 ”という地名。妙高といえば思い浮かぶのは、妙高高原ですよねえ。
そこには背の低い草花が一面咲きほこり、裸足で駆けてゆけば、森の息吹がそこここに、爽快な空気を吸い込めるに決まっています。行ったことないから知らないけれど、なんなら霧が私を包み込んでくれるかもしれません。
そう。今、私が求めているものとマッチしました。行きたい!妙高高原でむしろ高原になるのだ!
東京のヒートアイランド現象とおさらば。思い立ったが吉日。初志貫徹。
さっそく鉄道を乗りついで妙高高原駅の隣駅、えちごトキめき鉄道・関山駅という小さな駅に降り立ちました。
あの? めちゃくちゃ暑いんですけれど?
【88】「妙高高原サンシャインランド・大観覧車」(新潟県上越市)
暑すぎる。
身体の全身から汗がとびでる。
ふと「 フェーン現象 」というワードが頭をよぎったけれど、暑さのせいでその意味が思い出せない。スマホに今いる場所34度と表示されているのは確かに見た。
あぢーーー。来てしまったので行くしかないけれどさぁ。ここ、駅からバスは無いので、3キロちょっとの道のりを歩きはじめます。
喫茶店に逃げ込める東京の方がむしろ涼しいのでは?と思い始めたころ、スーパーマーケットを発見してさっそく逃げ込みました。
★ちょこっとグルメ No1★ もも太郎
いきなりですが、ちょこっとグルメを。
ご当地アイスは各地で目にしますが、新潟が誇るご当地アイス( というかかき氷 )は「 もも太郎 」一択です。
スーパーで購入して軒先でいただくと、名前がモモなのにイチゴ味。暑さでとうとう味覚まで麻痺したかと驚愕して原材料欄を見やれば「 りんご果汁 」の文字が。何が何やらワケワカメ。でも、マジでイチゴ味しかしないんです不思議。美味しいわこれ。
高原要素一切ナシの国道18号をさらに進んだら、ようやく高原ぽい建物を見つけたぜ。そば屋さんです。
見るからに美味しそうな佇まいだねえ。駐車場が満杯なのは繁盛している証拠。まちがいないそば屋さん。ぼっち観覧車を成功させたご褒美に、帰りに寄るぞ。そう心に決めて先を急ぎます。
ご褒美を設定すると、足が軽くなるからまた不思議。
そば屋に負けず劣らずの駐車場埋まり具合をみせている、妙高サンシャインランドに到着です。
ひと昔前は1回転するジェットコースターや、バルーンが上下する塔みたいな大型遊具もあったけれども、今では小型の回転系遊具が多くを占めた、小学生までのお子さんがいる家族連れがメインターゲットだろう遊園地です。
ハートフルファミリーが3キロ歩くわけがないので、車来場が基本でしょうね。
ところで私は限界にきました。猛暑のなか40分歩いたのだから致し方ありません。早くエアコンが効いた場所に入らないと、溶ける。
観覧車の近くにレストハウスがあるよー。という看板を見つけ、向かうことにしました。ご多分に漏れず(?)観覧車は坂の上。最後の力をふり絞り一歩一歩前進します。
あの? ここ、エアコン入っていないんですけれど?
いやまじこの遊園地。エアコン効いているとこ3Dシアターしかないっぽい。この2階がシアターなんですが、わざわざエアコン入っているアピールしてましたもん。
メインゲートも開けっぱ。レストハウスも開けっぱ。
本当の意味での高原ならぜんぜん許せるんだけれど、なんちゃって高原じゃないですか。なんなんですか。それでも私にはお蕎麦。お蕎麦がある!その事実だけを拠り所に、ここでは2度目のかき氷で身体を冷やすことにしました。
★ちょこっとグルメ No2★ かき氷
火照りが落ち着いたところで、本題の観覧車レポとまいりましょうね。
新潟県にある2つの観覧車のうち一方がこちら。上越市と妙高市の境目にちかい場所にたつ50メートル級観覧車です。
もう1つのサントピアワールドには、足ブラゴンドラという日本に3つしかないタイプがありますが、妙高サンシャインランドの最大のチャームポイントは稼働方法がワイヤー式、ということです。
矢印の先には、ごんぶっといワイヤー。
これを観覧車の周囲全体を1周するように引っ掛けて、ワイヤーを地上に設置されたモーターで動かすことにより観覧車を回転させる。という滅多にない稼働方法をとっているのです。
このワイヤー方式、非常に珍しいタイプで89か所巡ってきて出会ったのは福岡市動物園に次いで2か所目。
でっかい構造物を、ずいぶん原始的な方法で動かしているのだなあ…と感慨にふけった後は、乗車のお時間となりました。
ずいぶんと年季が入ったゴンドラは4タイプ、32台。フリーパス。もしくは1人300円ののりもの券を用意です。
卵を落としたら半熟になりそうな暑さでも、動いていて良かったー。
人間というのは不思議で、たとえ期待していなかったものでも「 やっぱりできない 」となると無性に欲したくなるもの。私は観覧車目的でここに来たわけですし、本当胸をなでおろします。
さて、1人です!と元気よくチケットを差し出すと、係員さんから「 止まりませんからねー 」と声を掛けてくれました。
当たり前じゃ~んなんだけれど、こういう気遣いはあたたかい。
あたたかいが積み重なって、なんちゃって高原は暑くなっているのだな。せっかくだから私の理想の高原要素( 背の低い草花が一面咲きほこり、裸足で駆けてゆけば、森の息吹がそこここに、爽快な空気を吸い込める & 霧が私を包み込んでくれる )を探しつつ、眺望紹介いたしましょう。
まず背の低い草花は、ほらほら。草なら一面咲いています。草は咲くとは言わないしアレ芝生なのですが、もう高原です。
霧が私を包み込んでくれるかも要素は、これで代用できるのではないでしょうか。上の写真中央をみてみて。
霧は水分でできています。スプリンクラーだって水分です。
元気100倍な子どもたちが裸足になって水浴びに興じていたし、これはもう充分すぎるほど高原です。
ところで遊園地から数分の場所では、温泉にも入れまして。
木の影になっているのですが、上信越自動車道の高架近くに「 松ヶ峯温泉ひばり荘 」という日帰り温泉施設があります。汗を流すのにちょうど良き。
変わりまして右側一帯に、かまぼこ型ハウスがいくつも並んでいるのはお分かりでしょうか、、、
陸上自衛隊関山演習場でした。あん中もエアコン効いていないよね(?)
このあたりは全国有数の豪雪地帯とのこと。冬季は休園ですが、観覧車はシェルターに隠れるわけにはいきません。幾度の風雪に耐えたのでしょう。窓の曇っちゃった具合が物語ります。
観覧車としてはどうなのか。という問題はあるにせよ、両側の窓を開ければなんのその。
地上にいるときとは明らかに違うそよ風が吹いてきました。これが50メートルの成せる技。森の息吹がそこここにってやつ。やっぱ完全に高原だわ。
100%ピュア高原な視界には、赤屋根がひときわ輝いています。妙高サンシャインホテルといって、一面ひろがるゴルフ場と、この妙高サンシャインランドを運営しているホテルです。
うっすらと日本海を確認できた頃には、てっぺんでしょう。
下りは爽快な空気を吸い込んでゆったりするのもよし。贅沢に目を瞑ってマイナスイオンを浴びるのもよし。きっと誰しもが高原そのものになった気分にさせてくれる1周11分弱の旅でした。
係員さん情報によれば「 運が良ければ遠くの山に新幹線が見える 」そう。相当な強運の持ち主でないと難しそうですが、是非チャレンジしてみてはいかが( 遠くの山がどっち方向か聞くの忘れたけれどねw )
松ヶ峯温泉でさっぱりしたら、国道沿いのそば屋さんを目指します。
ダブルかき氷も火照った身体には有難かったけれど、ようやく高原ぽい食事にありつける。よかった。そばをちゅるちゅるしてお腹の中から高原を満喫するターンにはいりたいとおもいます…!
★ちょこっとグルメ No3★ そば
あの? そばが無性に食べたくなったんですけれど?
( 訪問日 )2018年8月5日
( リンク )「 妙高サンシャインランド 」公式ホームページ → 冬季は休園なのでお気をつけくださいませ。2018年の営業は終わりました!
「 妙高市観光協会 」公式ホームページ → ちゃんと高原してるじゃん。なんちゃって高原とか言ってごめん!