皆さま「 ラブゴンドラ 」をご存知でしょうか。
観覧車は健全なのりもの。故にご期待にそえず申し訳ないのだが(?)いかがわしいやつではなくて、「 カップル向け 」に内装をファンシーに、ハートマークなんかもあしらって、今年の流行語大賞でいうならば「 インスタ映え 」必須な、特別感あるゴンドラのこと。
特別ゴンドラといえば、今やどこでも見かける透明・スケルトンタイプが主流。ラブゴンドラのようなタイプは、あんまり見かけないのだけれど、吊り橋効果だの、クリスマススポットだの、デートコースに鉄板の観覧車にとっては、これでもかというほど相性抜群なゴンドラなのです。
そんなものに、ぼっちで乗る日が来てしまいました…。ひええ。
普段生活しているときの脳内8割が観覧車で占められている私にとって( 恋かよ )、さらに一人前の” ぼっちすと ”を目指す私にとって、ここは避けて通れない場所。
「 そこらへんのカップルがつなぐ手と手より、私の観覧車への愛の方がぬくいに決まっている。 」「 そこらへんのカップルがする頭ポンポンより、観覧車に乗りこむときにぶつける頭の方が幸せに決まっている。 」
…そんなハッタリを動力源に、北九州の玄関口・小倉駅に降り立ちました。
【61】「チャチャタウン小倉・観覧車」(福岡県北九州市)
小倉城口( 南口 )を出ると、ビルの隙間に向けて伸びるモノレールの線路が出現。いいよね。年に2、3度モノレールって無性に乗りたくなるよね。もはや私にとってアトラクション代わり。
でも今日は頭上を見つめるだけにしておいて、歩くこと10分弱。駅前の喧噪から少しだけ遠ざかったエリアにある商業施設「 チャチャタウン小倉 」にやってきた。お目当ての赤い観覧車がくっついているのだ。
チャチャタウン小倉。このあたりの語尾につける方言「 ~ちゃ 」に由来し、繰り返すことで楽しさを表現しているらしい( Wikipediaより。おもちゃのチャチャチャではなかった )。ユニクロ、100均、ケータイショップ、スーパーマーケットといった普段使いの店を完備して、10スクリーンのシネコンも揃う自宅のお庭に欲しいショッピングモールだ。
エスカレーターで最上階3階へ。支柱からゴンドラまで青空に映える赤色観覧車は、まるで北上市のそれを思い出す( たぶん私だけ )。直径は50メートル。乗り場が3階にあるアドバンテージにより全長は60メートル。36台あるゴンドラのうち、2台が透明タイプ、2台がラブゴンドラ。どのタイプも1人300円。スペック紹介としてはこんな感じ。
それでは挑戦してみよう!
手始めに乗車した普通タイプから降りるとき、ラブゴンドラって1人でも乗れますか?と聞いてみた。「 いいですよー 」拍子抜けするほど気の抜けた答えが返ってくる。1つめ難関クリア。カップルでないとダメな場合も想定していたから一安心。
あと「 ラブゴンドラ 」なーんて発言するの抵抗ありすぎだけれど、幸運か、係員さん3名全員男性で、私は観覧車を愛している( 設定 )ので楽々クリア。愛ってすごいね、これ2つめ難関ね。
難関3つ目。他のお客さんに見つからないように。これ一番難関。
3階のゲームセンターから出てくる人、観覧車から降りる人、はたまたエスカレーターを登ってくる人、要は乗り場に近付く人たちが途切れる奇跡のタイミングを見計らおう。土曜夕方にもかかわらず十数分で、その時はやってきた。” ぼっちすと ”たるもの、一見無駄に見える時間も優雅に待つのじゃ。
特徴①:ハートかわいい
おー!すごい!いいよこれ!!
乗り込んでまずおったまげるのが、窓を覆うハート達。並んで座り2人で自撮りすれば真ん中に「 LOVE 」が入る仕様。これだけハートマーク散らばっていれば、初デートのカップルも、倦怠期気味のカップルも、何かが始まっちゃう予感しかしないよね。
フィルムが貼ってあるので視界はどうしても濁ってしまうものの、窓が開く部分はスッキリ見えるし、ほら、カップルさんは景色なんて興味ないんでしょ( 暴言 )
特徴②:マカロンかわいい
椅子にカップケーキ&マカロン柄のカバーがかけられているよ!
キルト生地っていうんだよねこれ。小学生のとき使っていた体操着袋がこの生地でした。どうでもいい記憶が呼びおこされました。
特徴③:星かわいい
「 ♪そらにきらきら おほしさま~ 」、ここで『 おもちゃのチャチャチャ 』を入れてくるあたり、チャチャタウン高度テクすぎ。
眺望もみてみよう。小倉駅側は市街地らしくビルが密集していてホームに停まる新幹線も見えたらラッキー。視線を右にずらすと見えてくる海は関門海峡。ラブ要素ばかり注目していたけれども、ここは海峡が見渡せる観覧車だったのだ!
前回乗ったスペワもそうだけれど、こうしてバラエティ富んだ景色が見られるのは私的ポイント高いよ。
残念ながら小倉城は、ビルの陰になって見えないけれど、必ず見てほしいのが小倉競輪場( 北九州メディアドーム )でしょう。競輪場にもコンサート会場にもなる多目的ドームは、屋根の形を注目。競輪用ヘルメットなんですって。こういう遊び心発見できた時ってホッコリするよね。
1人で行動することが好きなのに、人からどう見られているか万年気にしてしまう私が、それを克服するため始めたようなぼっち観覧車は、とうとうラブゴンドラまで1人で乗ることができました。この達成感って何物にも代えがたい喜びだし、解放感や快感につながる気持ちのいいもの。
私は1人で満足したけれど、みなさんは好きな人・大切な人と乗ってみてくださいね。是非記憶にのこる観覧車となりますように。そんなみなさんを心から応援しています。真の” ぼっちすと ”たるもの、こういう時も僻んではいけないのです。
それはそうと冒頭から出てくる” ぼっちすと ”って何なんですか? その言葉、流行語取れないからやめるっちゃ( ごめんなさいぜったい使い方まちがってる )
( 訪問日:2017年8月12日 )
( リンク )「 チャチャタウン小倉 」公式ホームページ