鹿児島中央駅からこんにちは。
ぼっち観覧車を100か所達成するために、日本各地をいろいろ巡ってまいりました。駅からすぐの場所もあれば、1時間以上歩かされたことも。また「 駅チカ 」であっても、駅の規模は様々で、日に何本しか止まらないローカル線の場合だってありましたね。
あー、よくがんばった。これまで本当がんばった。
できることなら残り7か所は、全部でっかい駅の、徒歩スグの、そんな観覧車でありたいものです。知らない土地を歩くの心細すぎる。
そんなことを願っていると鹿児島中央駅の駅ビルには、観覧車がくっついているとの情報がもたらされました。
まじかよ。ここって九州新幹線の終着駅じゃなかったっけ?
鹿児島県内ラストを飾るのは、史上最高&最強の駅チカ物件が登場です。新幹線の改札口をでてみると・・・見つけた。アミュプラザの入口、みーつけた。
【94】「アミュプラザ鹿児島・アミュラン」(鹿児島県鹿児島市)
駅ビル「 アミュプラザ鹿児島 」に突き刺さる「 アミュラン 」という名前の観覧車が、今回の舞台。
そのまま乗り場がある6階へ直行しても良かったのですが、鹿児島の旅情も何もないのも寂しいので、あの超有名な白いかき氷を食べることに。
ほんものだああああ~~~
今や最も有名なご当地かき氷、といっても過言じゃない白くま。練乳かき氷にフルーツをトッピングした見た目鮮やかな白くまは「 天文館むじゃき 」というお店が発祥と言われています( 諸説あり )。
アミュプラザ地下には、その発祥店の支店があるのです。ちょこっとグルメはこれに決定。
選んだのはオーソドックス、かつ人気ナンバー1「 白熊 」。レギュラーサイズとベビーサイズがあるけれど、1人ならベビーサイズ( 520円 )がちょうど良き。
美味しいわあ。濃厚ミルクが口いっぱい広がるのに、見た目に反してさっぱりしているのは、きめ細かい氷で後に残らないから。フルーツや寒天、レーズンをちょこちょこ挟み最後のひとすくいまで飽きることなく食べられます。
スーパーで見かけるカップタイプじゃあり得ない、ふわふわ本場白くま。鹿児島らしい貴重な体験ができたぜ。
お腹で鹿児島を感じたら、お次は目で楽しむ番ですね。
6階へ上がると、ゲームセンターに映画館とアミュランのアミューズメント属性を一同に会したようなフロアが出迎えてくれます。もちろん観覧車もここから。乗る前にどんなゴンドラが回っているか見てみましょう。
36台あるゴンドラのうちメインとなるのは、32台あるホワイト。
残りはシースルーゴンドラ2台。そしてアミュプラザにポケモンストアが入居しているためかな、ポケモンキャラにラッピングされたポケモンゴンドラ2台が空を舞っています。
建物と一体になって作られたビルトインタイプ観覧車の嬉しいところは、その大きさ以上に高いところから街を見渡せるってこと。直径約60メートルと単体でも充分大きい部類なのに、最高到達点は約91メートルにもなる。
いまからあそこまで登るんだー!って思うと期待が湧き上がってきました。500円で搭乗券を手に入れて、早速ぼっち観覧車してみるのだ。
こちらアミュランは、九州新幹線が一部開業した半年後・2004年9月にオープン。アミュランの「 ラン 」は、新幹線や街が走り出す「 RUN 」。そして観覧車の「 覧 」からきているのだとか。
ネーミングまでも新幹線にあやかりたい気持ちがひしひしと感じられるけれど、日本で唯一の新幹線駅と直結する観覧車でもあるのです。おぬし名前負けはしていないようだな。
乗り込むとすぐ、只者ではない気配を感じました。 ぼっちなのに見守られている感じ。親近感というか、すごく大きなオーラが漂ってきます。
正体はもちろんコレ。
標高1,117メートル。周囲約55キロ。1914年の大噴火では後方の大隅半島と陸続きになるという特大エピソードを持つ、桜島です。よかった、雲隠れせずに見えている!
県内4つある観覧車で、桜島は3か所で拝めるのですが、ここアミュランが距離的に一番近くてわずか5キロ弱。他の観覧車では感じ取れないダイナミックサクラジマがすぐそこです。
見えているのは桜島だけではありません。鹿児島を語るうえで欠かせない2名のゆかりの地も。
桜島に向かって伸びるナポリ通りの左側に2本の矢印が出てまいりました。茶色の矢印は、大久保利通の生誕地。緑の方は、西郷隆盛の生誕地。甲突川( こうつきがわ )を挟んで向かい合う状態で生まれるなんて運命か何かかな。
こちらは運命・・・というより単に運がよかっただけですが桜島と真反対では、福岡、熊本、鹿児島と南下してきた九州新幹線が今!まさに!終着駅に!到着するところ。
鹿児島中央駅を発着する本数は、日中3~5本。1周する15分の間、1度でも遭遇できたらラッキーと思っていいかもしれません。
ここは文字通り、鹿児島の中央にふさわしいターミナル駅。それゆえに新幹線以外にもたくさんの乗りものが確認できます。
桜島方向に視線を戻せば、鹿児島市電がたくさん走っていますねえ。鹿児島市電は、多くの区間で線路緑化がされているので見つけやすい。
たとえば錦江湾に向かって伸びる大通りの中央は、緑化されています。これ市電の線路です。
線路を目で追ってゆくと、上の写真では中央よりちょっと先あたりが鹿児島イチの繁華街・天文館エリア。冒頭食べた「 白くま 」の天文館むじゃきの本店もここ。
一方、錦江湾では桜島に向かう1隻の船を発見しました。
桜島フェリーみっけ。市街地から桜島までは、いまどき珍しく24時間運航するフェリーによって15分で結ばれます。おやおや、桜島側からもフェリーが向ってきました。大人1人160円だし、運行本数も多いから、行って帰ってくるだけでもクルーズ気分が味わえます。
おっとー、忘れていました。まだゴンドラの中身を紹介していませんでしたね。
赤を基調とした4人乗りです。ふと見上げてみたら、ゴンドラの天井に白くて横長い、風が出てくる機械が取り付けてありました。今日は暑くもなく寒くもない気候なので稼働していなかったけれども、これアレでしょ。日立が誇るルームエアコン・白くまくんでしょ。
地下の白くまで冷やされて、上空では白くまくんの出す風で冷やされる。夏に嬉しい白くまサンドイッチ。もう絶対白くまくんでしょ。お願い白くまくんであってくれ。ここ鹿児島なんだから。空気を読んで。頼むーーー
三菱電機でした( しかもただの送風機だったし )
てっぺん超えると見やすくなるのが、小高い山に建つ茶色い建物・城山ホテル鹿児島( 旧:城山観光ホテル )です。城山、と聞いてピンときたので調べたら、やっぱりだ。
ホテル右側は城山公園として整備されているのですが、あそこは西南戦争最後の激戦地。西郷さん終焉の地はあの裏です。この後行ってみたら最後の5日間を立て籠もった洞窟( 西郷洞窟 )が史跡としてひっそり残っておりました。
鹿児島で生まれ、日本各地をいろいろ巡って活躍し、1周するように戻ってきた鹿児島で最期を遂げる。なんだ。まるで観覧車のような人生じゃないか。妙な親近感を感じた西郷さんの思いを馳せていると後半はあっという間。
他にも鹿児島県庁に、大久保利通の銅像などなど( 西郷さん銅像は建物が邪魔して見えなかった )見どころ盛りだくさん。
さらに駅0分という抜群のアクセスだから、
・鹿児島観光の初めに乗って位置感覚をつかむのも良し。
・最終日で名残惜しみながら乗るのもよし。
・西日に照らされる桜島を狙いに夕方乗っても良し。
・はたまた市街地の灯りで浮かび上がる桜島を狙いに、陽が沈んだ直後に乗るのも良し。
・22時45分まで乗れるから、最高の夜景を楽しむのも良し。
つまり、いついかなる時でも楽しめるのが、アミュプラザ鹿児島の観覧車アミュランです。もう、ポテンシャル高すぎてどうかしちゃっていますよね…!
( 訪問日 )2018年10月15日
( リンク )「 アミュプラザ鹿児島・アミュラン 」公式ホームページ