【49】手作り動物園のカックカク観覧車「宇都宮動物園」(栃木県)

下金井バス停で降りる、下金井バス停で降りる、シモカナイシモカナイ・・・。

宇都宮駅から乗ってもうすぐ30分。バスはひたすら1本道をかけてゆく。土地勘なくて、かつ終点じゃないバス停で降りなきゃいけない!っていう時、座っていても落ち着かないもの。不安である。読み方「 したかない 」かもしれないし。運賃として握りしめた560円は本当は560円じゃないかもしれないし。

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結局「 しもかない 」でした

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アドバルーン、ひさびさに見た!

こんなにも私を不安にさせるのは、いったいぜんたい観覧車があると思えない立地を走るから。ようやっと下金井バス停で降りても、見えるのは真っ赤なアドバルーン。パチンコ屋挟んでお隣には、廃業後数年は経っていそうな元・ドライブイン。だだっ広い駐車場跡地が哀愁ビーム出しまくり。

大丈夫だろうか・・・。きわめつけは、ウゥゥウウォォォォォーーーォォォ!!!ときた。

え?獣の雄叫び?

私はただ観覧車に、ぼっちで観覧車に乗りに来ただけなのに。このハードルの高さは一体!?

【49】「宇都宮動物園・観覧車」(栃木県宇都宮市)

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宇都宮動物園きたよー

雄叫びということは、何か嬉しい事でもあったのだろう。であれば、私も混ぜてほしい。

声の主に挨拶するべく、小走りにゲートをくぐる。その声は小さくなってしまったけれど、こちらのお方であったか。

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ライオン様!!

頑丈な鉄の網で守られたライオン様は、目つき鋭すぎ!貫禄ありすぎ!混じりたいと思った私がどうかしていた。

こんなのと街でばったり出くわしたら最後。ぼっち観覧車48個達成した自信なんてライオン様の前では木端みじん。あー、この期間、筋トレに励んでいたら戦えたのではと、一抹の後悔を胸に、ただただ襲われるだけなのだ。いや「 ひとりでーす! 」の声で威嚇くらいできるかもしれない(?)

天を仰ぐと今度は、優しい目をしたライオンがこちらを見ている。天使か、おまえは天使なのか?

というか、なにかおかしい。らー麺だと???

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なんだろうあれは・・・

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「 和だしを使ったダブルスープです!! 」なんですって!!

栃木県宇都宮市の宇都宮動物園。市営みたいな名前をした民間動物園のこちらは、動物舎ごとにまさかの広告がついているのだ!

その広告も上場企業とかじゃなくって、ライオンだったら隣町のラーメン店「 らー麺藤原家 」。他をみても造園業者だったり、石窯パン工房のお店だったり、アド街ック天国もびっくりの、地域密着型バラエティー。

加えて手描きイラストが、優しい園内の雰囲気を作っているよ。

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この手描きな感じ、最高

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宇都宮といえば!な餃子店の宣伝もある

広告のみならず、手描き感は案内板にも。

例えばビーバーの説明では、夜行性があるから赤い矢印の下で休んでいるよ、と。どれどれ、飼育スペースの隅っこにぶら下がっている「 赤矢印 」の指す方を覗けば、いたいた。ビーバーが寝ている、という具合。やさしい。

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やじるし???

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いた!

動物園はあまり・・・・・・なタイプでも、自然と興味がわくおもしろい仕掛け。おもしろいといえば、キリンやゾウのような大型動物にも餌やりができるのだよ!それも100円!

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えさ100円

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あげれた!

キリンさんにとっては垂涎の的であろうキャベツをあげながら、私は観覧車とキリンさんというツーショットを収めることによだれを垂らしている。ウィンウィンの関係とはこういうことをいうのだ。

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遊園地ゾーンは、ブラック熊さんがお出迎え

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今日の観覧車!

キリンさんとどのような形でもオチカヅキになれたら、隣の遊園地ゾーンに行ってみる。動物園とどっちがメイン?と言いたくなるくらい、規模は小さいながらも立派な遊園地。

中でも一番の大型遊具は、お得意のたくあんポジション( 隅っこ )に陣取る観覧車。高さ30メートルと、15個のゴンドラ。・・・・・・というか、なにかおかしい( 2回目 )。ゴンドラ、カクカクしてるじゃん???

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カ!ク!い!

正方形をベースに、上下に出っ張りが生えている。丸くないゴンドラはいくつか乗ってきたけれど( 富山のコレとか千葉のコレとか )、そのどれとも違う新しいカタチ。中はどんな感じなのだろう。300円ののりもの券を手に、いよいよ乗ってみる。

・・・・・・でもその前に。’17 ゴンドラコレクション spring!!

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1.キリン 2.うし 3.青色 4.カメ

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5.トラ 6.緑色 7.うし 8.ヒョウ

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9.黄色 10.トラ 11.キリン 12.赤色

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13.ヒョウ 14.カメ 15.ピンク色( ぴんぼけ )

全種類紹介してみました。動物柄が5種類、無地が5種類、この情報が誰かに役立てば嬉しいですw

さあ今度こそ乗ってみよう。ピカピカの白い手摺をつたって階段をとんとん登る。30メートル級の規模からすると、乗り場まで結構高い。階段きつい( 運動不足 )。すると後ろから係のおばさまが軽やかな足取りでやってきた。威嚇の、否、恒例の「 1人です! 」を言いそびれていると、「 ここ全部桜の木なのよー 」と教えてくれる。

なにこの役立つ情報!訪れたときは3月上旬でまだだったけれど、桜の時期はものすごい賑わうんだって。

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真っ白い手りと、乗り場

他にお客さんいなかったこともあって、係のおばさまに話を伺ってみた。

年々少しずつだけれど、手摺りを塗りなおしたり綺麗にしているのよと。どおりで真っ白なわけか。ゴンドラも徐々に塗りなおしていて、無地のやつは、アニマル柄に模様替えしているんだって。

そうか、新しいアニマル柄と、従来の無地とが混ざり合っているんだね!この時点で両方乗ってみるの確定なんだけれど、まずは12番、赤色( 従来 )ゴンドラいってみよう。

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結構狭い

当たり前だけれど中もカクい!そして狭い!

4人乗りだが、大人2人並んで座ったらかなりの密着状態になるんじゃなかろうか。でもぼっちだから居心地抜群。この狭さが落ち着くごくらく。

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これが園内だー

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のどかな景色にヒョウがいます

新鮮なゴンドラに興奮していたら1周あっという間。またすぐ来ます!と言い残し、チケット買ってgo back。お次は14番、カメさんゴンドラへ。

乗車前、地元が私と近いことが判明した係員さんに「 全国の観覧車巡っているけれど、カクいの初めてなんです!珍しいんです!! 」と力説してしまいました。「 そーいえばそうねー。 」という反応でした。「 そうなんですっ!! 」( さらに力説 )

建ってる場所が違うだけで、観覧車それ自体ってどこも似たり寄ったりなんですよね。だからたまにオモシロイ個性的なやつを見つけるとテンション上がっちゃうんです許して。

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確かにキレイ!

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塗り替えの前&後

さてさてアニマル柄の方は、カメに乗っても、キリンに乗っても、ベージュを基調とした内装は同じ。でも綺麗に塗りなおされているから、新築に引っ越したみたい。と考えると座席の部分がみなの憧れ「 出窓 」にみえなくもない。出窓付観覧車だ。

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アドバルーンみーつけた。あの辺がバス停だね

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これまた珍しいドーナツ型モノレール。そして手前は桜の木!!

宇都宮動物園マジ楽しい。初っ端の不安だらけが嘘のように楽しんでしまったよ。載せきれなかった広告イラストや、まだあるアニマル柄の遊具など、ありきたりな表現になっちゃうけれど、是非遊びに行って確かめてほしい。

観覧車からの帰り際「( 次は )お嫁さんと来てくださいねー。」と言ってくださった。やさしい。けれど、それより先に桜の季節に行くとおもう。すでに雄叫びをあげる準備はできているのだ。

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遊具配置図もかわいい

( 訪問日:2017年3月5日 )

( リンク )「 宇都宮動物園 」公式ホームページ

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